市販の染み抜き液のシミの対応事例
市販の染み抜き液を購入されてご自分でクリーニングされる場合、落とそうとする染みが溶剤に適合しているのか確認してください。(その場合でも落ちないこともままありますが・・・) 間違ったクリーニング方法では着物の生地を傷めたり、汚れが落ちにくくなることもあります。 そのようなクリーニングの事例をご紹介します。
事例2. シミを擦り過ぎて生地を傷つけた場合
お客様がご自分で染み抜きをして、シミを擦り過ぎるとこうなります。
今回の場合、シミは取れたのですが、染み抜きに使った溶剤をシミと勘違いして、まだ、シミが取れていないと思い 生地を傷めた状態がこの写真の様になります。
生地を擦ると白くなります。もうこうなると染み抜きでは、どうしようもありません。
これを直すにしても完全には元に戻せません。これぐらいで 精一杯になります。
事例1. 市販の染み抜き液のシミクリーニング
訪問着の上前の衿の辺りに食べこぼしのシミを付けてしまいました。ご自分で市販の染み抜き溶剤を使って、染み抜きクリーニングをしました。以前にこの溶剤を使って、シミが取れたので今回も染み抜きをしたのですが、シミがどんどんひどくなって、慌てて私どものところに持って来られました。
市販の染み抜き溶剤の他に、水を使っています。ベンジンも使っていました。布で生地を擦っています。生地も傷んでいます。クリーニングの方法は、クリーニング溶剤とクリーニングソープを使って、シミを取ります。そして、洗剤と水を使い水溶性のシミを取ります。そして、生地が少し傷んでいるので、地直しをして直しました。シミの成分は様々です。一度、うまく染み抜きが出来ても、次もうまくシミが取れるとは限りません。着物にシミを付けたら、着物クリーニング専門店に任せましょう。