何の汚れか不明な場合の着物クリーニング事例
「何の染みか分からない」、「いつ付いたのか分からない」といった場合の着物のクリーニングもお任せください。数多くの経験から最適なクリーニング方法を見定め、適切な処置を施します。そのようなケースの事例をご紹介します。
事例6. 着物裾を雪駄や靴で踏んづけたり、踏んづけられた様なシミ
このシミは着用中に歩いている時、着崩れして自分で踏んづけたとか、地下鉄などの階段を上り下りの時に自分の雪駄で踏んづけたようなシミです。雪駄の裏側に付いている泥や汚れなどが踏んだことで着物の裾に付いてしまいました。
このようなシミも生地が傷んでなければ綺麗に取ることが出来ます。
事例5. 仕立て上がり喪服の汚れ
仕立て上がりの袷喪服に白い汚れが付いています。
喪服の場合、ちょっとした事でも白く汚れます。黒喪服が白く汚れるので、よく目立ちます。
今回もどこで、どのように付いた汚れなのか分かりません。そして、厄介なのが、目立つが故の、お客様が汚れを触って、生地が擦れたりすることです。白く擦れるのは、もうそれは汚れではなくなります。 生地難になります。生地難になると直らないことの方が多くなります。
今回は、ただの白くなった汚れでした。お客様も自分で触らず、私どものところに持ち込み、料金もあまりかからず綺麗に取る事が出来ました。
事例4. いろんなシミが付いた着物のクリーニング
仕立て上がりの紬着物です。いろんなシミが付いていました。
化粧品のシミ、毛玉、カビなどです。こんな場合は、まず、着物クリーニングをしてみます。着物全体に付いた何の汚れか不明なシミも取ってみます。それで残れば、一つずつ、または、シミの範囲に分けて、丁寧にどのようなシミなのか、薬品を使って考えながら取ります。
事例3. 付下げ着物の袖付け、袖口についた汚れ落とし
いベージュ色の仕立て上がりの付下げです。
汚れの付き方や色目などを見ますと壁や柱などに着物が擂れて、知らず知らずのうちに付いてしまった汚れのようです。
着物地が薄い色なので、汚れが目立ち、早期発見になりました。
汚れの発見が早いと綺麗に汚れが取れる場合が多くなります。
事例2. 子供着物の何の染みか分からないクリーニング
子供着物の肩・胸・上前の衿などに黄色・茶色の染みがついています。何の染みなのかよく分かりませんが、紋を見ると少し滲んでるのが分かるでしょうか?(特に右の紋)お宮参りに使われた時は雨だったのではないかと考えられます。なので、この変色した染みは水溶性の成分の染みではないか?と想像出来ます。雨の染みだけではなく、上前のオクミについた染みはよだれなどの染みも含まれているかもしれません。母乳の染みも同様です。今回は着物全体にありましたので、まずはドライクリーニングをしました。4日ほど乾かし、今度は染みを一つずつ、石油系のクリーニング、そして、水溶性のクリーニングと時間をかけて、ゆっくりと取って行きました。綺麗に直っています。
事例1. 観察しながらのクリーニング
袖底が汚れています。袖底、振りに近い辺りです。模様の五三の桐に何か黒いシミが付いています。移動中に何処かで付けた様な感じです。お着物を着てるとどこで付けたか知らず知らず分からない場合もあります。袖のシミはそんなシミが多いです。着用後、着物を畳んで直してる時に見つけて、当社に持ち込まれました。着物が白地なので、よく目立ちます。シミを観察してみますと油性のシミだとわかります。生地の中にシミが浸透していません。水溶性のシミだと生地に浸透してしまいます。クリーニング溶剤とクリーニングソープでこのシミを落としました。五三の桐の模様にこのシミが付いています。ブラッシングしすぎない様に気を付けながらクリーニング作業しました。